近年コロナの影響もあり、リモートワークが非常に広がりました。
めんどくさい出勤や人間関係から解放され、居心地の良い自宅やカフェから仕事ができるリモートワークという働き方は、ものすごく魅力的です。
実際に僕もエンジニアという仕事に憧れをもった理由の1つに、リモートワークに憧れたからです。
カフェやコワーキングスペースでコーヒーを片手にイヤホンをつけながら働いている姿は、とてもかっこよく見えていつかあんな働き方がしたいと思いました。
実際エンジニアは他の職種と比べてもリモートワークが実現しやすく、時間や場所に縛られない働き方がしやすいのは間違いありません。
ただそれは数年経験を積んだエンジニアであればの話です。
少なくとも実務経験1年未満のエンジニアが、いきなりリモートワークをするのはオススメできません。
今回はエンジニアに転職して先日ちょうど1年が経過した僕の経験から、新人エンジニアにリモートワークがおすすめではない理由を解説していきたいと思います。
- エンジニア転職を考えている方
- 時間と場所にとらわれない働き方をしたいと考えている方
- リモートワーク導入を検討している企業の方
職場になじみにくくなる
まず1つ目のリモートワークをおすすめしない理由は、職場になじみにくくなるからです。
基本的に新しい職場で最初にやることは、一緒に働く人の顔や名前を覚えたり、覚えてもらうことだと思います。
会社に出勤している状態であれば、新人エンジニアを気遣って話しかけてくれたり、調子を確認してくれる人もいるでしょう。
しかしいきなりリモートで仕事が始まってしまうと、一緒に働くメンバー全員の顔や名前を知ることも一苦労です。
メンターとして教育担当者がつくことが多いですが、全く見ず知らずの状態からいきなりZOOMなどのビデオツールでやりとりするのは、結構緊張しますし対面と比べると仲が深まりにくいです。
さらにやりとりはビデオツールか、チャットツールで文章形式かのどちらかになるので、対面と比べてコミュニケーションコストが高いです。
そのため業務に必要な最低限のやり取りだけになる場合が多く、気遣いの言葉や調子の確認はしてもらいにくいです。
どうしても対面でのやり取りが苦手で、すごくストレスを感じる場合は別ですが、リモートワークでも最低限業務に必要なコミュニケーションは発生します。
職場の雰囲気や人間関係・仕事の進め方に慣れるまでは、職場に出社して対面で仕事をした方がやりやすいと思います。
質問のハードルが上がる
2つ目のリモートワークをおすすめしない理由は、対面と比べて質問しにくいからです。
リモートワークで質問をする場合、ビデオツール(ZOOMやDiscordなど)かチャットツール(SlackやChatworkなど)を使う必要があります。
チャットツール
チャットツールを使用して質問する場合、質問内容を相手にわかりやすくまとめて伝えるのがめちゃくちゃ難しくて面倒臭いです。
特にエラーなどでつまった部分を質問する際には、「エラー内容・作業内容・参考にした情報・試したこと」などたくさんの情報をまとめた上で質問する必要があります。
(エラー文だけ添付して、分かりません助けてくださいって質問するととんでもなく怒られます)
また、質問を送ってもすぐに返答が返ってくるとは限りません。
質問した相手が忙しかった場合は1〜2時間後に返信が返ってくる場合もよくあります。
ビデオツール
ビデオツールで質問する場合は、長々と文章を打ったり文字にまとめる必要がないためチャットツールと比べると楽です。
でも、質問している間は相手の時間を完全に奪ってしまう事になります。
そのため、相手の都合のいいタイミングでなければ質問することが出来ません。
当然先輩や上司の時間を無駄に消費させるわけにはいかないので、事前に質問内容や自分の考えをまとめておく必要があります。
またビデオツールで1日に何度も質問することは、相手にとってもストレスになる場合が多いので、1日2〜3回くらいしか使えない手段だと思ってください。
このようにチャットツールを使うにしろ、ビデオツールを使うにしろ、対面と比べると質問のハードルはかなり高いです。
分からないことだらけで質問が多くなりがちな初心者のうちにリモートワークで仕事をすると、質問するたびに必要以上のストレスを感じることになるかもしれません。
孤独感を感じやすい
3つ目のリモートワークをおすすめしない理由は、孤独感を感じやすいからです。
これは人によってむしろメリットと感じる部分でもあります。
現に僕もあまり人と話すのが得意ではなく、特に世間話や雑談が苦手だったので、業務に関する最低限の会話しか発生しない今の職場の環境は非常に快適に感じています。
上司の小言や同僚の自慢話など、小さなストレスになる会話や人間関係から解放されることは、多くの人にとって非常に魅力的に感じると思います。
ですがリモートワークの環境では、仲の良い同期との会話なども発生しにくくなります。
そもそも人と接する機会がかなり少ないので、会社内で仲の良い人間関係などが作りにくいです。
嫌なコミュニケーションが少なくなることにより減るストレスよりも、仲の良い同僚や先輩とのコミュニケーションが少なくなることにストレスや孤独感を感じる方が強い人は、リモートワークはしんどいかもしれません。
成長スピードが遅くなる
4つ目のリモートワークをおすすめしない理由は、会社に出社して仕事をする場合と比べて成長が遅くなるからです。
理由は以下の通りです。
- 自宅やカフェは思ったより集中できない
- 質問がしにくい
- アドバイスをもらいにくい
- 勉強会が頭に入りにくい
まず自宅やカフェって思ったより集中できないので作業が捗らないです。
集中できないと作業内容が頭に入りにくいし、覚えも悪くなるので学習スピードが下がります。
次に先ほどもお伝えしましたが、リモートワークはとにかく質問のハードルがめちゃくちゃ高いです。
エラーやわけわからないワードが無限に出てくる初心者エンジニアにとって、質問ハードルの高さ=作業進捗の遅れと言っても過言ではありません。
自分で調べて解決する力が高い人でなければ、高確率で作業が停滞してしまい、成長の機会を逃してしまうでしょう。
また連絡をとるのも対面と比べるとハードルが高いので、アドバイスをもらう機会が減ります。
業務上で必要な知識や分からないことは質問したら答えてくれますが、+αのおまけ知識などはなかなか教えてもらいにくいです。
勉強会に関しては、リモートでも活発に行っている企業は多いかと思いますが、やはり対面の方が頭に入りやすく成長につながりやすいです。
対面の方が分からない部分を直接聞けたり、集中しやすかったりするので、できる限り勉強会は対面で受けた方がいいと思います。
以上の理由から、リモートワークで仕事をしていると会社に出社する場合と比べてどうしても成長速度に差がつきやすいのではないかと思います。
オン・オフの切り替えが難しい
最後のリモートワークをおすすめしない理由は、オン・オフの切り替えが難しいからです。
特に自宅で仕事する場合、仕事始めのスイッチが入りくく集中するのに時間がかかったり、就業時間が終わってもダラダラと作業を続けてしまいがちです。
オン・オフの切り替えが上手くできないと作業効率が下がってしまうので、仕事の中で得られる知識や経験の量が減ったり、質が下がってしまいやすくなります。
どうしてもリモートで仕事をしないといけない場合は、コワーキングスペースに行って作業をしたり作業専用の部屋を作るなどして、オンとオフを明確に区別することをおすすめします。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
ここまで色々とおすすめしない理由を書いてきましたが、個人的にはリモートワークという働き方はめちゃくちゃメリットも多いし憧れるし素晴らしい働き方だと思います。
地方に住んでいても東京の会社で働けたり、海外を転々としながら仕事ができたりと夢があり、これからさらに人気になっていく働き方だと思います!
でも人気だからこそ、メリットばかりが耳に入りやすく実際やってみたらデメリットがあることも事実です。
時間や場所に縛られないということは、自分で作業する環境を作ったりタイムマネジメントをしないといけないということです。
もしリモートワークという働き方を魅力に感じてエンジニアを目指そうとしている方がいるのなら、せめて1年は出社して色んな経験を積んで、それからリモートワークに挑戦してみましょう!